今はインターネットも普及して、興味さえあれば麻雀のルールを覚えるのも対戦相手にも苦労しない時代ですが(興味を持つ、という点が一番のネックだけど)、私が子供の頃は、ようやくゲーセンやファミコンやパソコンのイカサマ麻雀(脱衣はあったりなかったり)が出だした頃で、中学や高校には麻雀好きなマセたガキが大抵クラスに何人かはいて、ソイツから誘われるのはいいが、スーパーリアル麻雀やスーチーパイなんかのゲームで、麻雀のルールは何となくわかったものの、実際どうやって遊べばいいのか...というときには、とりあえず片山まさゆきのマンガが"バイブル"として友人の間で盛んに貸し借りされていた時代でした。
※「片山まさゆきの麻雀教室」はリンクを張ろうと思ったけど中古しかないようなので張りませんでしたが、興味があれば検索してみましょう
片山まさゆきのマンガはギャグ漫画が多いんですが「ノーマーク爆牌党」はコミカルな絵柄に似合わないシリアスなストーリー。鉄壁の防御力を持つ主人公鉄壁保の前に現れた「爆牌」の使い手、天才爆岡弾十郎がプロ麻雀界を瞬く間に席捲、それを打倒すべく奮闘する、というのが骨子なんですが、これは本作に限った話ではないですが、片山マンガには、実に多種多彩な容姿、性格、特徴、クセを持つ”人間”が登場します。
本作でも当、稲瀬、茶柱、八崎...など個性的な牌風(将棋でいう棋風)を持つ脇役が実に魅力的でカッコイイんです。ストーリーもきっちりまとまっているし、麻雀の勉強にもなるし、完結まで全9巻と、人気作品は長期連載化しがちな現在の麻雀漫画界においてはわりと短めなので、少々古い作品ですが映像化を機会にまだ読んだことない、という方は是非一度は読んでいただきたいです。
abemaTVで、将棋の生中継がないときなんかには麻雀のチャンネルをよく見るんですが、プロって基本的に防御力高いですよね。私は時々天鳳やるぐらいなんですが、字牌を絞るなんてことまずしないし、ベタオリもほとんどしないし。でもそんな自分の上がり優先のオレオレ麻雀に少し嫌気が刺したときにも鉄壁の爪の垢を煎じて飲め!的にも「ノーマーク爆牌党」オススメです。